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2008年12月19日(金) 18時11分

エビ養殖詐欺初公判 元会長ら起訴事実認める産経新聞

 高配当をうたった架空のエビ養殖事業で多額の資金を集めた投資会社「ワールドオーシャンファーム」の詐欺事件で、組織犯罪処罰法(組織的詐欺)違反罪に問われた同社元会長、黒岩勇被告(59)と同社元幹部6人の初公判が19日、東京地裁(戸倉三郎裁判長)で開かれた。黒岩被告らは起訴事実を認めた。

 検察側は冒頭陳述で、「エビ養殖事業への出資をうたいながら、社内にはエビ養殖の知識や経験を持っている者がいなかった」と指摘。昨年5月に破綻(はたん)するまで、のべ約3万5000人から総額約848億円の資金を集め、黒岩被告は14億円あまりの利益を得たとした。

 起訴状によると黒岩被告らは平成18年11月〜19年5月、分配金を支払う意思がないのに「フィリピンに東京ドーム450個分の養殖場がある」などと1口10万円で実体のないエビ養殖事業への投資を募り、46人の出資者から計2億5150万円をだまし取った。

 黒岩被告は知人名義のパスポートでフィリピンに出国したとして旅券法違反罪などに問われ、今年5月、懲役3年、執行猶予5年の判決を受けている。

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