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2008年12月19日(金) 02時34分

<霊感商法>「神世界」を損賠提訴へ 20人が1月にも毎日新聞

 神奈川県警の元警視が関与したとされる霊感商法事件で、被害者が来年1月下旬にも、有限会社「神世界」(山梨県甲斐市)グループ側を相手取り損害賠償請求訴訟を東京地裁に起こす方針を固めた。原告は20人前後、請求額は1億円近くに上る見通し。詐欺容疑での家宅捜索から20日で1年となるが、弁護団は約2億5000万円の被害を確認している。

 神世界被害対策弁護団によると、提訴するのは首都圏の30、40代の女性が中心。「祈とう料」や「除霊料」などとして高額な金銭を払わされたり、神世界側による「教え」で適切な医療行為を受けられずに健康被害にあったなどと主張し、損害賠償を求める方向で調整している。

 弁護団は今年2月から4回、全国で87人、計約2億4600万円の損害賠償をグループ側に請求した。いずれも明確な回答が得られなかったため、18日夜に弁護団会議を開き、提訴を決めた。弁護団の荻上守生事務局長は「被害者の掘り起こしを進め、捜査の動向をみて今後も訴訟を起こす準備をしていきたい」としている。【吉住遊】

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