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2008年12月19日(金) 16時37分

日銀、追加利下げ決定…政策金利を0・2%下げスポーツ報知

 日銀は19日、金融政策決定会合を開き、政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標を現行の年0・3%程度から0・2%引き下げ0・1%程度に引き下げることを決めた。政策委員8人のうち1人が反対した。

 日銀はコマーシャルペーパーの買い取りと長期国債の買い入れ増額も決定。市場や企業への資金供給を拡大し、事実上の量的緩和に踏み切った。

 日米の政策金利逆転による円高が景気悪化に拍車を掛けることを懸念。事実上のゼロ金利とした米連邦準備制度理事会(FRB)に追随した。即日実施で、金融危機以降、10月に続く2度目の利下げとなる。

 政府は既に、深刻化する企業の資金調達難を解消するため日本政策投資銀行によるコマーシャルペーパー(CP)の購入などの緊急対策を決めている。日銀も危機克服に向け歩調を合わせた。

 追加利下げにより、住宅ローン金利が変動型を中心に低下する半面、普通預金などの預金金利が引き下げられるなど、暮らしにも影響が出ると予想される。

 日銀は10月31日、約7年半ぶりの利下げを決め、政策金利を0・2%引き下げ。12月2日には日銀が受け入れる担保の拡大など資金繰り支援策も決定した。

 しかし、世界的な景気後退が日本経済を直撃。自動車の海外販売の不振をきっかけに、鉄鋼や電機など幅広い産業に悪影響が一気に波及して、人員削減や工場の建設延期などの動きが広がっている。先行きの回復が見込めない状況で、日銀は金融面からも一段の景気下支え策が必要と判断した。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20081219-OHT1T00226.htm