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2008年12月19日(金) 06時02分

羽生まさかの4連敗で「永世7冠」逃すスポーツ報知

竜王戦第7局で渡辺竜王に敗れ、永世7冠を逃した羽生善治4冠

 ◆将棋タイトル戦 21期竜王戦最終局 将棋の最高位を争う第21期竜王戦は18日、7番勝負第7局で渡辺明竜王(24)が羽生善治4冠(38)=名人・棋聖・王座・王将=に将棋界初の3連敗4連勝で大逆転勝ち。羽生はあと一歩のところで史上初の永世7冠の座を逸した。

 まさかの大逆転負けだった。抜群の安定感を誇り、揺るぎない地位を築いている羽生4冠が、3連勝の後4連敗を喫した。信じられないような失速で、永世7冠の快挙を逃した。

 一体、羽生はどうしたのだろう。分岐点となったのは第4局。羽生優勢で終盤を迎え、渡辺の必死の抵抗も「形づくりか」との声さえ聞かれたほど。しかし、羽生は時間を使い果たして1分将棋となり、決め手を逃し、敗れた。

 控室の見解も「難しいが羽生有利」で一致していた。これまでは時間がなくても瞬時に読み、勝利をつかんできた。それが羽生だった。

 96年、25歳の若さで7冠同時制覇という偉業を達成した。まさに手が付けられない強さ、鋭さがあった。その男も38歳。羽生にも年齢的な衰えが忍び寄っているのだろうか。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20081219-OHT1T00082.htm