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2008年12月19日(金) 19時43分

雇用対策「無策ではない」 首相らが一斉反論産経新聞

 民主党など野党が政府の雇用対策を「無策」と批判していることを受け、麻生太郎首相や閣僚は19日、一斉反撃を試みた。

 首相は午前中に東京・渋谷のハローワークを視察。「思いつく限りのことはしている。現実に(施策が)が下に降りているかが問題だ」と述べ、雇用対策に精力的に取り組む姿勢をアピールした。職探し中の青年に「何かありませんかではなく、しっかり目的意識を持つように」とアドバイスする場面もあった。

 河村建夫官房長官は午後の記者会見にパネルを持ち込み、政府の経済対策が75兆円に上ることを説明。「雇用対策は年内にできるものからやっている」と述べた上で、野党が雇用関連4法案を参院で強行採決したことを「いかにも拙速だ。もっと与野党で議論すべき余地はあったのに一方的だ」と批判した。

 また、舛添要一厚生労働相は「雇用調整助成金」制度の拡充など追加対策を発表。「われわれは実績で勝負する。目の前の困っている人を救うのが第一だ。政争の具にしたり、パフォーマンス合戦をしているひまはない」と断じた。

 鳩山邦夫総務相は、地方自治体の雇用対策を特別交付税で支援する方針を表明。「(野党は)われわれがやっていることを後から法律にし、みっともない姿を示している」と批判。甘利明行革担当相も「政府の雇用・金融対策は75兆円でGDPの2%強にあたる」と強調した。

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