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2008年12月18日(木) 11時58分

妻への思いなどつづる=城山三郎さん晩年の手帳発見時事通信

 昨年3月に79歳で死去した作家、城山三郎さんの手帳が、神奈川県茅ケ崎市の仕事場で見つかり、22日発売の「小説新潮」新年号に、その一部が掲載される。2000年2月に亡くした妻容子さんへの思いや、自身の老いへの自覚などがつづられている。
 手帳は、1998年から2006年までの9冊。仕事場で遺品を整理していた遺族が確認した。仕事や趣味のゴルフなどの記録に交じり、2000年2月には「容子、天国へ。冴(さ)え返る 青いシグナル 妻は逝く」、同6月「毎日のように雨、雨、雨。容子の死を悲しむように。」などと記されている。
 亡くなる前年の06年8月には「足よろめき 体調不良」と衰えを自覚するが、12月には「もう、これからは楽しく、楽に、を最優先。」と覚悟を決めていた。
 来年1月23日には、手帳の内容にエッセーなども加えた「どうせ、あちらへは手ぶらで行く」も新潮社から発売される。 

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