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2008年12月16日(火) 19時43分

<財政難>町長、自ら「無給」に 福島・双葉毎日新聞

 福島県双葉町の井戸川克隆町長は16日、来年1月からの3カ月間、自身を実質的に「無給」とする条例案を町議会へ提案した。月給を5万6000円とし、住民税や健康保険料などを天引きされると、ほぼ0円になる。理由は財政難で、町は来年度適用の自治体財政健全化法で「早期健全化団体」になる見通し。全国町村会は「不祥事による返上はあり得るが、財政難での報酬ゼロは聞いたことがない」と話している。

 町条例で定める町長の月給は76万6000円だが、財政難で50%カット中のため、現在は38万3000円。条例案は18日に可決される見通しで、4月以降は改めて検討するという。井戸川町長は「町のため、できるだけのことをしたい。トップの責務として、ささやかでも改善に努める必要がある」と話した。

 双葉町は福島第1原発の交付金で潤い、下水道や「ハコモノ」を整備したが、最近は維持費などから財政状況が悪化。昨年度の実質公債費比率は県内最悪の30.1%だった。【関雄輔】

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