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2008年12月16日(火) 20時50分

【麻生首相ぶら下がり詳報】古賀発言に首相はにやっと笑って…(16日夜)産経新聞

 麻生太郎首相は16日夜、首相官邸で記者団に対し、自民党の古賀選挙対策委員長の公明党との協力見直し発言について、「公明党との間に連携をきちんととって、連立与党として選挙に臨みたい」とのべ、改めて公明党との協力を基本とする姿勢を強調した。

 ぶら下がり取材の詳細は以下のとおり。

 【中期プログラム】

 −−先ほど経済財政諮問会議が開かれた。その中で、政府が示した税制改革の「中期プログラム」の原案に、消費税増税を含む税制抜本改革を3年後に実施するとの方針が示されたが、首相の見解は

 「この前の時の記者会見でも申し上げたと思います。経済の動向を見て、3年後には消費税の引き上げをお願いしたいと、そう申し上げたと記憶します。そういう線で、中期プログラムが出されたというように理解しておりますんで、私自身としては、ぜひ、これを政府として実行していきたいと考えております」

 −−その政府原案には中期プログラムの法制化が盛り込まれているが、首相は昨日、中期プログラムの法制化について必要性は感じないといっているが。

 「あっ、中期プログラム、中期プログラム全体として法制化する必要はないと思います。ただ、中期プログラムの中に書いてある、税制の話とか、手順の話が書いてある。それを、あの、法制化するということに関しては、これは検討させていただきます。全体として、プログラムを、中期プログラム全体を法制化するつもりは、つもりもありませんし、必要もないと思っています」

 −−じゃあ、法律にして国会として重みを持たせてという考え自体には賛成か。

 「その問題によりけりだと。全体じゃありませんよ、重ねていいますけど。税制のところとか、それに至るプログラムとかいうものを法制化する、という必要があるならそれも一つの考え方だと思いますけど、はい。あのー、みんな混線してるけど、それ、中期プログラムとその話とはまた違いますからね」

 −−通常国会に出すのか

 「さあ、それの手順として、通常国、うん、通常国会までに間に合うのかとか、ちょっと、そこんとこで検討します」

 【春闘】

 −−春闘についてですが…

 「春闘?」

 −−日本経済団体連合会(経団連)が来年度の春闘の経営側の方針を発表したが、賃上げ抑制の姿勢が打ち出されるとともに、雇用の安定についても「努力することが求められる」と消極的な表現にとどまっている。受け止めは。

 「それちょっと、経営者の話をちょっと、われわれが言うのはいかがなものかと思いますけどね。しかし、今、雇用っていうのはこれ、生活の一番の基本、糧(かて)だと思っています。政府としても、この雇用対策というものに非常に努力している最中。ぜひ企業側としても、いろいろ社会的責任っていうものを感じておられる経営者の方々も、大変多いというように理解してますんで、ぜひそういう意味で、今の現状というものが厳しいのはわかりますけども、しかるべく社会的責任を果たすべく企業も大いに努力してもらいたいと思っています」

 −−「努力することが求められる」という、この雇用安定についての部分は、原案では「最優先」という表現の予定だった。首相は産業界との懇談でも強く要請していたが、表現が後退していることについての受け止めは。

 「経団連の内部資料、内部資料について、私はその種の情報をぜんぜん知りませんので、表現のしようがありません」

 【古賀選対委員長発言】

 −−自民党の古賀誠選対委員長がですね…。

 「うん?」

 −−古賀選対委員長が、次期衆院選における比例代表での公明党との協力関係の見直しを示唆する発言をし、与党内に波紋を呼んでいる。自民党総裁として受け止めを。

 「(にやっと笑って)あのー、正直、古賀選対委員長がどういった気持ちで言われたんだか、私、ちょっと真意が全然はかりかねますし、その話を聞いていませんので、その話、答えようがありませんけども、公明党との間に連携をきちんととって、連立与党として選挙に臨みたい。基本です」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081216-00000577-san-pol