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2008年12月15日(月) 21時42分

<胴上げ>定年送別会で落下し死亡 遺族が同僚告訴 滋賀毎日新聞

 滋賀県草津市で07年11月、運送会社を定年退職するのに伴う送別会で同僚から胴上げされた運転手の男性(当時60歳)が、床に落下して大けがを負い、約10カ月後に死亡したことが分かった。男性の妻(59)=同県彦根市=は、胴上げした20〜40代の同僚3人を重過失致死容疑で県警草津署に告訴し、同署は捜査を進めている。

 男性は大手運送会社の同県栗東市内の支店に勤務していた作本誠二さん。告訴状や関係者によると、07年11月18日夜、草津市内の料理旅館で、支店長や支店の運転手の大半を含む約40人が参加して送別会が開かれた。同僚たちは作本さんを空中に投げ上げた後、受け止めず、畳の床に落とした。作本さんは首や背中の骨を損傷し、手足が動かなくなったり呼吸不全になるなどの障害を負い、08年9月に敗血症で死亡したという。

 胴上げには3人以上が加わっていたとされるが、詳しいことが分からないため、確定している3人をまず告訴した。同署は、胴上げにかかわった同僚らから事情を聴き始めているという。

 作本さんの妻は「定年退職まで務め上げ、これから夫婦であちこち行ったり、ゆっくり過ごせると喜んでいたところだった。何を言っても帰ってこないけれど、どうしてこうなったかを知りたい」と話した。

 運送会社の本社は取材に対し事実関係を認めたうえで「事故は残念で男性が亡くなったことには哀悼の意を表す。しかし、送別会は有志が開いたもので、社としてのコメントは特にない」としている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081215-00000112-mai-soci