記事登録
2008年12月15日(月) 09時22分

携帯冬商戦本格化、新機種同士の争いも激化+D Mobile

携帯販売ランキング(12月1日〜12月7日):各キャリアの冬商戦向け新機種がほぼ出そろい、準備万端で迎える2008年の携帯冬商戦。この新機種同士の争いはさらに激しくなり、毎回順位が入れ替わっている。この状況で最も売れている端末は何か。早速、今回の販売ランキングを見ていこう。

【表:各キャリアの携帯販売ランキング(12月1日〜12月7日)】

●上位に新機種、下位に旧機種ときれいに分割──「F-01A」は連続首位を維持

 ドコモ端末の販売ランキングは、12月に入りさらに動きが激しくなっている。

 首位は前回と変わらず富士通製の「F-01A」が獲得。連続首位記録を「3」に伸ばした。

 続いて2位にNEC製の「N-02A」(前回4位 登場2週目)、3位にパナソニック モバイルコミュニケーションズ製の「P-01A」、4位にシャープ製の「SH-01A」(前回2位)、5位にNEC製の「N-01A」(前回6位)が入った。

 今回は上位5機種に2008年冬モデルが並び、ぞれぞれキャリア総合でも堅調にランクイン。中でもN-02Aは登場2週目で2位まで上昇してきた。ドコモはこの冬モデルからユーザーのライフスタイル別にシリーズを展開する方法に変更したが、現在は旧90xiシリーズに分類できる機種が上位を占めている。唯一STYLEシリーズでランクインするN-02Aも「N906iμ」(今回10位)の後継機種として、厚さ12.9ミリのスリムボディに520万画素カメラやフルワイドVGAの3.2インチディスプレイ、GPSなどを搭載する。形状やタッチパネル、一部入力デバイス以外はPRIMEシリーズのN-01Aと変わらない高機能モデルとなっている。

 さて、ドコモの2008年冬モデルは発売予定時期から判断できるように2009年になってから発売する機種も多く存在するが、2008年内に発売する機種もまだ控えている。富士通製「F-02A」は12月18日発売、このほかに2008年12月発売予定のものはシャープ製「SH-03A」、LG電子製「L-01A」、LG電子製「PRADA Phone by LGの新色」の4つ。さらに2008年12月から2009年1月の発売を予定する機種は、HTC製「HT-02A」、シャープ製「SH-02A」、パナソニック モバイル製「P-02A」がある。

●ハイエンド新機種、1位から3位を独占──中でも「EXILIMケータイ W63CA」好調

 au端末の販売ランキングも2008年商戦向けの新機種がじわじわ順位を上げており、全体的な変動もかなり激しい。

 首位は前回と変わらずカシオ計算機製の「EXILIMケータイ W63CA」が獲得。連続首位記録を「3」に伸ばすとともに、キャリア総合ランキングでも3位に躍進した。

 続いて2位にシャープ製の「AQUOSケータイ W64SH」、3位に日立製作所製の「Woooケータイ W63H」(前回10位)、4位に同じく日立製作所製の「Woooケータイ W62H」、5位に東芝製の「W65T」(前回9位)が入った。

 今回ランクインした端末のうち、2008年秋冬モデルは5機種。1位から3位を占めるハイエンドモデルを筆頭に、W65Tやソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製の「W64S」も健闘している。

 auは前回の2008年夏モデルと「Cyber-shotケータイ W61S」から端末を分割払いで購入できる割賦販売制度を導入。夏モデルの発売当初は、割賦販売の対象ではない2008年春モデル(とそれ以前のモデル)との心理的な印象も含めた価格差が影響し、伸び悩む傾向があった。対して今回の秋冬モデルは、夏のハイエンドモデルが「新規シンプルコース一括で1円」といった、いびつに値引きする機種もあるにはあるが、販売方法が同一で、機能も向上した効果か、発売当初から順調に売れているようだ。

 このほか、auは「Walkman Phone, Xmini」(ソニー・エリクソン製)という隠し球も用意していた。12月末発売予定のWalkman Phone, Xminiも含めて、新機種同士の争いは今後さらに激しくなってきそうだ。

●8M CCDカメラ搭載の「930SH」と「FULLTOUCH 931SH」、1位と2位を占める

 ドコモやau以上に、ソフトバンクモバイル端末の動きが激しい。今回はランクインしたすべての機種で順位が入れ替わった。

 首位はシャープ製の「AQUOSケータイ FULLTOUCH 931SH」(前回2位 登場2週目)が獲得した。

 続いて2位に同じくシャープ製の「930SH」(前回1位)、3位に「iPhone 3G(16Gバイト)」(前回4位)、4位にシャープ製の「816SH」(前回3位)、5位にSamsung電子製の「821SC」(前回6位)が入った。

 ソフトバンクモバイル端末は上位にハイエンドモデル、下位に安価なシンプルモデルとランキングの分布がきれいに分かれている。ハイエンドモデルのAQUOSケータイ FULLTOUCH 931SHと930SHは「この2機種のうち、どちらにしよう」と悩む人が多く、悩んだ末にどちらかを購入するので「人気の傾向は半々の印象」(販売店)とのこと。また一時のブームは去ったが、冬ボーナス支給を期に改めてiPhone 3Gを求める人もやや増えてきているという。

●HSUPA対応の2機種がじわじわ上昇

 イー・モバイル端末は、上り最大1.4Mbpsで通信できるHSUPA対応機種がじわじわ順位を上げてきている。

 首位は前回と変わらず、下り最大7.2Mbps通信対応USB型データ通信端末の「D02HW」が獲得。続いて2位にHTC製スマートフォン「Touch Diamond(S21HT)」、3位にHSUPA対応の「D21HW」(前回4位)、4位にUSBスティック型データ通信端末の「D11LC」、5位に7.2Mbps通信対応のUSBスティック型端末「D12LC」が入った。

 HSUPA対応のD21HWと「D21LC」はほかのデータ通信端末より初期費用がやや高値であるためか、発売当初のスタートダッシュはそれほど鋭くなかったものの、ここ最近はどうせ2年の継続契約が条件ならと最新のHSUPA対応機種を求めるユーザーがやはり増えているという(ちなみに、現ユーザーが高速通信対応の新しい端末がほしいがどうすればいいかと訪ねると「端末を買い増しするより、一度解約して改めて新規契約していただく方がお得です」といわれてしまう)。

※イー・モバイルの端末はまだ機種数が少なく、データ通信端末は別掲するPHS・データ通信端末のランキングと重複する部分もありますが、このランキングは「イー・モバイルの全機種」が対象となります。今後、機種数が増えるに従って対象範囲を調整することも計画しております。なお、イー・モバイル端末はキャリア総合ランキングの対象にも含めてあります。


【関連記事】
→ 「NTTドコモ 2008年冬モデル」 最新記事一覧
→ 「N-02A」 最新記事一覧
携帯各キャリア、冬の新機種がトップに──携帯冬商戦も本格化(11月24日〜11月30日)
冬の新機種、ランキング上位を独占──ドコモは「F-01A」が首位(11月17日〜11月23日)
長かった“枯れ”期ようやく終わり、いよいよ携帯冬商戦始まる(11月10日〜11月16日)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081215-00000038-zdn_m-mobi