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2008年12月14日(日) 19時43分

JR西「組織的問題あった」 脱線事故で遺族と面談東京新聞

 JR西日本は14日、2005年4月に起きた尼崎JR脱線事故の遺族でつくる「JR福知山線脱線事故賠償交渉の会」と大阪市内で初めて面談し、事故の背景に企業体質や極端な合理化などの「組織的な問題があった」と認めた。

 面談には遺族36人と、事故当時JR西会長だった南谷昌二郎氏、社長だった垣内剛氏らが出席、非公開で行われた。

 同会によると、南谷元会長は、組織的な問題があったことは認めたが「事故に直接影響したとは思っていない」とも述べたという。

 遺族らは「JR西、自らが事故原因を分析して説明すべきだ」と強く要望。来年1月12日にJR西側が書面で回答することになった。

 面談後の記者会見で、妻と妹を亡くした浅野弥三一さん(66)は「組織の問題が事故に影響したことを認めようとしない姿勢がまだある」と、不満を口にした。

 JR西は「ご遺族の気持ちをより一層理解するように努めたい」とコメントした。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008121401000328.html