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2008年12月14日(日) 16時32分

郡山城跡石垣保存へ工事縮小中国新聞

 安芸高田市吉田町の郡山城跡ふもとの土砂崩壊斜面から、16世紀後半の城拡張で建設されたとみられる石垣や城郭が出土した問題で、防災工事を担当する広島県は、石垣を現状のまま保存できるよう工事計画を縮小する方針を決めた。12日夜に開いた、土砂崩れ下流域の住民説明会で明らかにした。

 変更した計画によると、斜面下部の石垣周辺約100平方メートルを工事区域から除外。石垣の位置に設置予定だったコンクリート製の土留め壁も中止し、排水溝も石垣を避けて設置する。

 当初、斜面には計3段の土留め壁を設置する予定だったが、石垣のある斜面下部は岩盤が露出するなど堆積(たいせき)土砂が少なく、最下段を省略しても防災への影響はほとんどないことが市教委の調査で判明した。

【写真説明】県が防災工事の計画を縮小し、現状のまま保存が可能になった郡山城跡の石垣(11月29日)

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200812140029.html