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2008年12月14日(日) 18時17分

<福知山線脱線>当時のトップ2人、遺族会に事故責任認める毎日新聞

 兵庫県尼崎市で05年4月に発生したJR福知山線脱線事故に関し、当時JR西日本の会長だった南谷昌二郎顧問と、社長だった垣内剛顧問の2人が14日、事故遺族でつくる「JR福知山線事故賠償交渉の会」との初めての面談に応じた。同会の遺族によると、事故について会社の責任を認める発言もあったが、具体的な事故原因には言及しなかったという。

 同会は、JR西側との賠償交渉を集団で進める目的で今年5月、三十数遺族で設立。この日は大阪市内に遺族36人が集まり、非公開で面談した。遺族によると、南谷氏は「事故は一運転士だけの責任ではなく、会社のマネジメントに問題があった」と述べた。垣内氏は事故の背景にトップダウンの経営や行き過ぎた省力化があったことを認めた。

 ただ、詳しい事故原因に関しては「航空・鉄道事故調査委の調査結果を尊重する」と繰り返すにとどまった、という。【脇田顕辞、小林祥晃】

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081214-00000018-mai-soci