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2008年12月13日(土) 13時40分

金融危機克服へ協力 福岡で日韓首脳会談中国新聞

 麻生太郎首相と韓国の李明博イ・ミョンバク大統領は十三日午前、福岡市のホテルで首脳会談を行った。韓国政府によると、両首脳は、世界的な金融危機克服に向け協力することで一致、日韓金融当局が必要時に外貨を融通し合う通貨交換(スワップ)協定の規模拡大で合意したことを歓迎した。

 北朝鮮核問題では、成果なく終了した六カ国協議首席代表会合で北朝鮮が「非協力的な姿勢」だったとして遺憾の意を表明。今後、北朝鮮の核計画検証枠組みの文書化に向け、日米韓三カ国の連携強化を確認。インド・ムンバイでの同時テロなどを踏まえ国際的なテロ対策での協力でも合意した。

 会談で麻生首相は、北朝鮮の拉致問題解決への理解と支援をあらためて要請。日韓経済連携協定(EPA)締結交渉の早期再開や、排他的経済水域(EEZ)の境界画定交渉の推進も促すとともに、両首脳が定期的に相互訪問する「シャトル外交」の推進で一致した。

 会談冒頭、麻生首相は「重要な隣国同士の首脳が関係緊密化を図るのは、国際社会の課題について協議できるなど非常に重要だ」と述べた。

 麻生首相は十三日午後、福岡県太宰府市の九州国立博物館で中国の温家宝おん・かほう首相と会談した後、国際会議と切り離して単独開催する形では初めてとなる日中韓首脳会談を開催する。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200812130202.html