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2008年12月13日(土) 12時14分

気候変動次期枠組み進展なし 温暖化会議が閉幕東京新聞

 【ポズナニ(ポーランド)13日共同】ポズナニで開催中の気候変動枠組み条約第14回締約国会議(COP14)は13日未明(日本時間同日午前)、約2週間の協議を終え閉幕した。最大の議題の京都議定書に続く地球温暖化対策の国際枠組みづくりに進展はなく、来年末に迫った交渉期限までの合意は厳しさを増した。

 議長は、削減の長期目標など将来ビジョンに関する閣僚級の議論を踏まえた議長総括を公表。協議では多くの国が「先進国は2020年までに25−40%の削減が必要」と主張したが、総括は数値に触れずじまい。「50年に世界の排出量を半減させる」との長期目標も盛り込まれず、成果の乏しい会議を象徴するものとなった。

 次期枠組みの具体像が見え始めるのは来年3月の特別作業部会以降になり、交渉に残された時間はわずか。関係者には危機感が強まっている。

 閉幕の全体会合では、発展途上国が温暖化の影響に対処するための「適応基金」の拡大に関する協議がまとまらなかったことも報告された。途上国の積極参加を促す鍵となる資金問題も先送りされたことは、今後の交渉に影を落としそうだ。

 会議全体を通じ、先進国の温室効果ガス排出の大幅削減を求める発展途上国側と、途上国にも一定の削減努力を求める先進国側との議論が平行線をたどった。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008121301000132.html