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2008年12月13日(土) 23時10分

<台湾>張学良氏再評価 13年間軟禁の旧居復元、公開毎日新聞

 【台北・庄司哲也】国民党と中国共産党の抗日統一戦線結成への歴史的転換点となった西安事件(1936年)の中心人物、張学良氏が台湾北部・新竹県の山中で13年間軟禁されていた旧居が復元された。事件からちょうど72年が経過した12日、一般公開が始まった。

 台湾では5月、国民党の馬英九政権発足後、対中融和が進む。西安事件で国共合作を実現した張氏を改めて評価する動きといえる。

 旧居は温泉保養地の木造の日本家屋。国民党が共産党との内戦に敗れ、台湾に逃れた際に張氏の身柄も台湾に移され、59年まで幽閉生活を送った。約60人の憲兵が張氏の行動を監視していたという。

 中台関係の改善で今年、中国からの台湾観光が解禁された。新竹県は中国で「偉大な愛国者」と位置づけられる張氏の旧居も観光名所にしたい考えだ。

 【ことば】張学良

 1901年、中国遼寧省生まれ。父は旧満州に展開した日本の関東軍に爆殺された北方軍閥、張作霖。西安事件で国民党の蒋介石を監禁し、抗日のため共産党との第2次国共合作を認めさせた。張氏は事件の責任を問われ、禁固10年の判決を受けた。晩年は米ハワイに移り、01年10月に100歳で死去した。

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