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2008年12月13日(土) 21時48分

トヨタ、下期は営業赤字 1000億円規模の公算中国新聞

 トヨタ自動車が、二〇〇九年三月期連結決算の業績予想を再度下方修正し、下期(〇八年十月—〇九年三月)は営業赤字を計上する見通しとなったことが十三日、明らかになった。赤字幅は一千億円規模となる公算が大きい。

 円高と販売台数の低迷がこれまでの想定を超えるペースで進んでいるため。半期での営業赤字は、一九九九年に米国会計基準を導入して以来、初めてとなる。

 トヨタも含めた自動車・トラック大手十二社が二〇〇八年度に世界で計二百十一万三千四百台以上の減産を決めたことが十三日までの共同通信社の集計で判明した。

 マツダが国内で十万台以上、ホンダも北米拠点で十一万九千台の追加減産を公表している

 トヨタは十一月の中間決算発表時に、通期の連結営業利益予想を一兆円引き下げ六千億円としていたが、異例の再下方修正を迫られることとなった。

 通期での営業黒字も大幅に減少し、〇八年三月期と比べて八割程度の減益となる方向。修正の発表は来年一月以降とみられる。

 トヨタは「トヨタショック」と言われた中間決算発表で、〇九年三月期の連結販売台数(ダイハツ工業、日野自動車含む)を八百二十四万台と想定した。ただその後の販売低迷は大型車から小型車、先進国から新興国にも波及。「十一月の予想から百万台は下振れる」(トヨタ関係者)との見方も出ている。

 為替レートも下期は一ドル=一〇〇円と想定したが、その後、実際には九〇円台前半で推移。一円の円高で約四百億円の為替差損が発生し、対ユーロでも大幅な円高が続いている。

 米国をはじめとする主要国の新車需要がこのまま回復せず、円高が続いた場合、二〇一〇年三月期は通期でも営業赤字となる可能性さえある。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200812130255.html