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2008年12月13日(土) 20時40分

「根性練習」粘りと折れない心 スピードW杯五百Vの長島産経新聞

 34秒81。国内最高記録での優勝を電光掲示板で確認した長島が、何度も自分の胸をたたき、ハートの強さを観客にアピールした。11月上旬の開幕戦を制してから、6レースぶりの頂点。「狙っていたので、本当にうれしい」と表情を崩した。

 万全のレースだったわけではない。アウトコースからのスタートで、最初の100メートルを自身では上々の9秒63で駆け抜けた。ところが、加速しながらインに入った最終カーブで「氷の傷にスケートの刃がはまって」、体がグラッと傾いたのだ。それでも目標に掲げていた34秒台。今シーズンの自己最高記録でW杯2勝目である。

 五百メートルの表彰台に3度しか上がれなかった昨季に比べ、今季は前半から好調。その理由に、夏場積んだトレーニングを挙げた。日本記録保持者としてこだわりを持つ千メートルを強化するため、滑り込みや筋力トレなどの「根性練習」で、ひたすら足腰をいじめ抜いたという。その成果が、五百メートルでもラストスパートにも生かされ、「折れない心も手に入れた」。指導する今村俊明コーチは「高速リンクへ行けば33秒台を狙える」と、大きな期待を込める。

 約1時間後の千メートルでは惜しくも4位。それでも「後半も粘れて記録的に上がってきている」と手応え。「バンクーバー五輪前の年で、大きな自信になる」と胸を張った。(青山綾里)

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