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2008年12月13日(土) 20時11分

<着床前診断>64件で妊娠率約15% 産科婦人科学会毎日新聞

 日本産科婦人科学会は13日、重い遺伝性疾患などに限って実施を認めている「着床前診断」の実施成績を初めて発表した。妊娠率は約15%と学会の期待より低く、技術的な課題を探る。

 それによると、05年4月〜08年3月に9施設が107件を学会に申請し、このうち73件が承認された。実施に踏み切ったのは6施設の64件で、5施設の10件が妊娠に至った。現在までに生まれた赤ちゃんは2施設の3人だった。

 着床前診断は、受精卵を子宮に戻す前に病気の有無などを調べる方法で、学会は04年に慶応大が申請した全身の筋力が低下する「デュシェンヌ型筋ジストロフィー」で初めて承認し、後に流産を繰り返す「習慣流産」などへの適応を認めた。

 学会は「4人に1人程度の妊娠率を期待していた。やや低い」としている。【関東晋慈】

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