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2008年12月13日(土) 17時00分

【シネナビ】「反恋愛主義」夕刊フジ

 世の中にはセックスを求める男がワンサカいて、女から求めれば「エッチだけの関係なんてたやすく手に入る」と思っていた。しかし案外、そうでもないらしい。

 というのも、ハンガリーのラブコメディー映画「反恋愛主義」(20日公開)のヒロイン・ドラは、愛のないエッチを求めて予想外に苦戦するのだから。

 ドラは人気劇団の脚本家。恋人に裏切られて男を信じられなくなったが、子供は欲しくてたまらない。かくして「セックスだけしてくれる男」探しに乗り出す、というストーリー。

 精子バンクでは、精子を売りに来ている男を見て逃げ出し、ナンパや出会い系も試すけれども病気や性癖などで信用できる男が現れない。職場や顔見知りには自分に好意を持っている男が数人いるけれど、“後腐れのない男”とはいえない…。

 結局、仕事上で衝突しているプレーボーイの俳優・タマスと寝る。女と見れば手を出す男だから単なるセックスだけで終わると決めてかかっていたのだ。しかしエッチの後に彼の口から出たのは「セックスだけが目的と知って、俺が傷つかないとでも?」という言葉。女性観客は、この一言で思わず彼にズキューーン! さらに彼の手なれたセックステクニックを思い浮かべ、今一度“萌え”るのだ。

 直接的な濡れ場シーンは少ないものの、タマスのセックスが気持ちイイことは存分に伝わってくる。「女は愛のないセックスはできない」というのは男の幻想だと思うけれど、たとえ一度限りでも、愛を交歓しようとするタマスの態度こそモテ男の神髄。やっぱり女って、目(ルックス)より頭(愛情)で感じるのかも。

 東京はユーロスペースで、大阪は来年2月、シネマート心斎橋で公開。

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