記事登録
2008年12月13日(土) 16時59分

“多国籍化”する巨人軍…最大派閥は元日本ハム勢夕刊フジ

 すっかり“多国籍化”した巨人で、小笠原道大内野手(35)をはじめとする元日本ハム勢が急増。最大勢力となっている。

 二岡、林との交換でストッパーのM・中村(今季までの登録名はMICHEAL)、外野手の工藤が巨人入り。小笠原、木村拓、古城、実松と合わせ6人に達した。小笠原と親しい巨人球団関係者は「古城はもともと“小ガッツ”といわれるくらい小笠原を慕っているし、実松も同様。年代的に日本ハムでかぶっていない木村拓とも、ウマが合う。M・中村は投手だし、工藤はガッツが日本ハムを出てから1軍出場機会が増えたから、それほど接点はないそうだけど、2人が巨人に溶け込むのに小笠原が大きな役割を果たすことになるでしょう」と指摘する。

 さらに「ガッツ自身、巨人に来て2年。ピンチでマウンドに駆け寄る回数は誰よりも多いし、今もそれなりにリーダーシップを発揮してはいるが、口数が多い方でないし、『由伸が』『ニー(二岡)が』と生え抜きに気を使っていた。元日本ハム勢が多数派となれば、遠慮なく自分の意見を言いやすい環境になるのでは」と続けた。

 小笠原は自ら派閥の領袖を気取るタイプではない。もっぱら球団職員、打撃投手など裏方さんを食事に連れ出しては慰労している。それでも、リーダーの資質を持つ小笠原の精神面の安定につながり、日本ハム勢が“多国籍連合”結束の核になりうるというワケ。

 元ヤクルト組のラミレス、グライシンガー。ロッテ在籍経験のある李承ヨプ、藤田。横浜経験者はクルーン、鶴岡。豊田は西武出身で、谷はオリックス、大道はホークスで野球人生の大半を過ごしている。「最後の最後に日本シリーズで、若手が一丸となっていた西武を前に、寄せ集めの弱みを露呈した」(巨人OB)との声もある。生え抜きの阿部が主将&選手会長の重責を担っているが、これだけベテラン・主力の出身母体がバラエティーに富むと、生え抜きが必ずしもリーダーシップを取る必然性はない。

 昨春の宮崎キャンプでは、小笠原は左ひざ手術の影響でC班(リハビリ組)に入り孤独なマイペース調整に終始した。来年は満を持し、A班(主力・ベテラン組)でリーダーシップを発揮することになる。

 15日からはWBC日本代表として巨人と同じ宮崎で行われる代表合宿へ合流することになるだろうが、「そこまでは、みんなと同じように調整する。15日以降に右へ行くか左へ行くかという話だから」と小笠原。最大派閥の大将が、どう巨人を取り仕切るか見ものだ。(宮脇広久)

【関連記事】
巨人・小笠原、ハワイV旅行中からトレ!
来季から「M・中村」で 巨人移籍のマイケル中村
巨人・工藤、自慢の足でレギュラー獲るゾ
実現ならG初!登録名「ラミちゃん」ゲッツだ
巨人・クルーンが帰国「キャンプから本気」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081213-00000016-ykf-spo