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2008年12月13日(土) 15時27分

陳水扁前総統を保釈 台湾地裁産経新聞

 【台北=長谷川周人】台北地方法院(地裁)は13日、公金横領などの罪で起訴された陳水扁前総統について「逃亡の恐れはない」などとして最高検の勾留(こうりゅう)拘置延長申請を却下し、陳前総統を保釈した。

 同地裁は、検察当局が陳前総統を12日に起訴した後、台北郊外の拘置所に勾留中の陳前総統を呼び、約4時間かけて対応を検討。亡命などにより公判への出廷に支障が生じるようなことはないとして13日未明、保釈を決めた。保釈金も請求しなかった。陳前総統は台北市内の自宅に戻った。

 32日ぶりに公の場に姿を見せた陳前総統は、地裁内で短時間の記者会見を行い、「裁判官の言葉を心に刻んだ」などと話した。

 陳前総統はハンストの影響からか、ほおがこけ、頭髪も伸びたようだった。台湾メディアによると、地裁の尋問に対し、陳前総統は約40分間にわたり台湾語で自己弁護を行い、自身の正当性を改めて主張。検察側と激しくやり合う場面もあったという。

 陳前総統の弁護士によると、保釈に関して地裁は(1)居住先の確定(2)支持者に対する言動が司法への干渉にならないよう協力すること−などの条件をつけた。

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