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2008年12月13日(土) 12時47分

日韓外貨交換枠を拡大、ウォン急落に対応…首脳会談で確認読売新聞

 麻生首相は13日午前、福岡市内のホテルで韓国の李明博(イミョンバク)大統領と約50分間会談した。世界的な金融危機に伴うウォン急落で韓国の外貨準備が不足する事態に備え、両国が外貨を融通しあう「外貨スワップ(交換)」の規模を計300億ドルに大幅拡充することを確認した。

 北朝鮮の核問題で、両首脳は、米国を含めた日米韓3か国で結束して対応する方針を確認。先の6か国協議首席代表会合で核検証手続きの「文書化」に関する合意が得られなかったことに対し、遺憾の意を表明した。麻生首相は、拉致問題の解決に向けた韓国の協力を引き続き求めた。首相はアフガニスタン支援で日韓の協力を提案した。

 会談の冒頭、麻生首相は「(日韓が)一層の緊密化を図ることは非常に重要だ。未来志向の成熟した関係を作りたい」と述べた。李大統領は「(首相の地元の)福岡で会談が行われることは特別な意味がある」と応じた。

 会談ではこのほか、首脳同士の相互訪問(シャトル外交)の継続や若者の交流強化で、「未来志向」の日韓関係を築く方針も確認。若者が働きながら相手国に滞在できる日韓の「ワーキング・ホリデー制度」の拡充についても意見交換した。

 両首脳は同日午後、福岡県太宰府市の九州国立博物館で、中国の温家宝首相を交えて首脳会談を開催する。日中韓首脳会談はこれまで、東南アジア諸国連合(ASEAN)関連の国際会議に合わせて開かれてきたが、独立した形での開催は初めて。今後は年1回、3か国の持ち回りで開く。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081213-00000023-yom-pol