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2008年12月13日(土) 00時39分

学生ら、警官隊と再び衝突=ギリシャ騒乱7日目に時事通信

 【パリ12日時事】警官による少年(15)射殺事件をきっかけとしたギリシャの騒乱は、抗議行動開始から7日目の12日も首都アテネで学生らと警官隊が再び衝突、市街地は火炎瓶や石、催涙弾が飛び交う騒然とした雰囲気に包まれた。
 焼けただれた車が無残な姿をさらすアテネではこの日、大規模な抗議集会が予定され、約4000人が中心部の会場近くに集まった。議会に向かって行進する予定だったが、開始直前になって警官隊が若者の一部を拘束し、衝突に発展した。
 第2の都市テッサロニキでも同日、集会が計画されており、暴動の拡大が懸念される。
 ロイター通信によると、同国のカラマンリス首相は12日、欧州連合(EU)首脳会議出席のため訪問したブリュッセルで記者会見し、「ギリシャは安全な国だ」と述べるとともに、国民の安全を保証すると強調した。
 学生らの不満は少年射殺事件にとどまらず、高い失業率や低賃金、腐敗した政界に向けられており、いつ沈静化に向かうかは予断を許さない状況だ。 

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081213-00000003-jij-int