記事登録
2008年12月12日(金) 19時45分

「ひどい状況」不安増大=円高、雇用整理…−相次ぐニュースに期間従業員ら時事通信

 1ドル90円台を突破、シャープの派遣社員削減、米ビッグスリー(3大自動車メーカー)救済法案が廃案−。輸出関連の大手企業でリストラや事業見直しが進む中、影響を受ける期間従業員、相談を受ける労働組合からは12日、不安を訴える声が上がった。
 いすゞ自動車栃木工場の期間従業員松本浩利さん(46)は「ニュースを見ていると、すぐに回復するとは思えずひどい状況だと思う」と話す。今月末の解雇通告を受け、通告の無効を求める仮処分を裁判所に申し立てている。
 松本さんは「ボーナスや株主配当も出しており、雇用期間内に労働者を切るのは許せない。泣き寝入りはしたくない」と語気を強めた。
 神奈川県労働組合総連合(横浜市)には、自動車、電機、IT会社の派遣従業員からの相談件数が増えている。
 同組合で電話を取る女性相談員(61)は「輸出企業にとって明るさを見いだせない状況というのは分かるが、派遣や期間工を安易に切るのは憤りを感じる」と話す。
 派遣会社自体も社員を削減しているところがあるという。「暗いニュースを見るたびに、派遣従業員は年を越せるのかと感じてしまう」と漏らした。 

【関連ニュース】
23兆円規模の追加対策を指示=雇用創出へ交付税1兆円増額
10大ニュース一覧=時事通信
シャープ、天理と三重でライン一部閉鎖=非正規労働者380人削減へ
派遣労働者らに新融資制度=住宅・生活費など支援
愛知で「派遣切り」視察=社民・福島氏

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081212-00000165-jij-soci