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2008年12月12日(金) 00時00分

年末年始の生産縮小 自動車、家電各社中国新聞

 トヨタ自動車やパナソニックなど主要製造各社が、年末年始の生産を縮小する。世界的な景気悪化で、自動車や家電など幅広い製品の需要が落ち込んでおり、在庫圧縮や人件費削減を進めるのが狙い。年明け以降も生産調整の動きが一段と広がる可能性もある。

 トヨタは主力の田原工場(愛知県田原市)や子会社の宮田工場(福岡県宮若市)で二十六日に予定していた操業停止日を二日間前倒しする。これまでは年度末に向けて稼働率を高めることが多かったが、今回は自動車の販売不振の影響で、年明けに全工場で予定していた土曜日操業も中止を検討している。

 三菱自動車は、乗用車を生産する名古屋製作所(愛知県岡崎市)や、水島製作所(倉敷市)の軽自動車以外の自動車生産などで稼働日を減らす。マツダも防府工場(防府市)で、十二月二十五、二十六両日の稼働を休止するほか、宇品工場(広島市)で休業日を増やす見通し。

 パナソニックは液晶パネル子会社の年末年始の生産を当初計画より一割程度減らす。シャープは亀山工場(三重県亀山市)の液晶パネルの生産を二〇〇四年の稼働以来、初めて減少させる。

 価格下落に苦しむ半導体業界は、NECがグループ会社の半導体工場で昨年は二、三日だった操業停止期間を今年は十一〜十三日に拡大。富士通、ルネサステクノロジも工場の停止日を増やす。

 素材産業では、三井化学が子会社の鹿島工場(茨城県神栖市)の生産を十二月下旬から来年三月まで停止する。神戸製鋼所はアルミや銅を生産している三重県や山口県の工場などで休日を増やす。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200812120075.html