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2008年12月12日(金) 00時00分

88歳在外被爆者が初申請へ中国新聞

 海外に住む被爆者(在外被爆者)が来日しなくても被爆者健康手帳を取れるようになる改正被爆者援護法が15日に施行されるのを受け、韓国・釜山市の鄭南寿さん(88)が16日に釜山の日本総領事館で交付を申請する。現地の手続きに同行する原水禁国民会議によると、施行の直後であり在外での申請第1号になる見通し。

 鄭さんは寝たきりのため日本の支援者が委任状を得て手続きを代行し、総領事館に広島市長あての申請書を提出する。すでに市の「被爆確認証」を受けているため、市の担当者が現地で面談した上で交付する。

 広島市で被爆し、戦後に韓国に戻った鄭さんは支援者のいる長崎県に郵送で手帳の取得を申請したが、来日して手続きをしないことを理由に却下された。昨年に国と県を相手取って処分の取り消しを求める訴訟を起こし、長崎地裁は先月の判決で「却下は違法」として処分を取り消した。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200812120030.html