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2008年12月12日(金) 11時16分

同和団体かたり「不当契約」 1500社と組幹部ら東京新聞

 架空の同和団体を名乗り、道路工事現場に設置する仮設トイレを高額でリース契約させたとして、大阪・香川の両府県警に恐喝容疑で逮捕された暴力団幹部らが「同じ手口で約1500の建設会社と不当に下請けなどの契約をした」と供述していることが12日、分かった。

 公共工事に絡み消火器を市価の数十倍の値段で企業に納入していたことも判明。企業は「通常の商取引」と説明しているというが、両府県警は暴力団幹部らが「えせ同和行為」を繰り返し多額の利益を得たとみている。

 府警によると、逮捕されたのは指定暴力団山口組系組幹部で土木会社「開雄」の社員原隆之(はら・たかゆき)容疑者(25)ら3人。昨年1月、岐阜県内の道路工事をめぐり、架空の同和団体を名乗って元請け業者を脅迫。通常の約8倍の約26万円で仮設トイレを設置させた疑い。

 原容疑者らは30以上の同和団体を名乗って下請け参入を図っていたとみられ、工事現場の仮設事務所や自動販売機の設置を迫ることもあった。公共工事に絡み数回にわたり、消火器を1本約30万円で購入させたこともあったという。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008121201000307.html