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2008年12月12日(金) 06時31分

収賄の元県教委参事に判決 わいろ610万円、大分地裁東京新聞

 大分の教員汚職事件で、採用や昇任の試験に絡んで現金と商品券の計610万円分のわいろを受け取ったとして、収賄罪に問われた県教育委員会義務教育課の元参事江藤勝由被告(53)の判決が12日、大分地裁(宮本孝文裁判長)で言い渡される。求刑は懲役3年、追徴金610万円。

 江藤被告は起訴事実を全面的に認め、検察側は論告で「組織ぐるみの不正が常態化していた」と事件を批判した上で「その重要な一端を担った被告の責任は重大だ」と指摘。弁護側は最終弁論で「長年の県教育界の口利き体質が判断を狂わせた。自らわいろは要求していない」と執行猶予付きの判決を求めていた。

 論告によると、江藤被告は2006年から今年にかけて、元同課参事矢野哲郎被告(53)夫婦=贈賄罪で公判中=ら3人から子ども3人を採用試験で合格させた謝礼などとして現金300万円と商品券200万円分を収受、昇任試験でも元校長ら3人から商品券110万円分を受け取った。

 江藤被告は06年と07年に行われた採用試験で、上司の指示や自分の判断で受験者の点数を改ざんし、計約40人を不正に合格させたことが供述調書などから明らかになっている。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008121201000030.html