記事登録
2008年12月12日(金) 23時57分

政治にあきらめの声=大恐慌以来の景気後退も−米市場時事通信

 【ニューヨーク12日時事】「もう政治には何も期待しない方がいい」−。米市場参加者は、ビッグスリー(3大自動車メーカー)の救済法案が上院で廃案に追い込まれたことを受け、ため息をついた。政府の支援がなければ、ビッグスリーの経営が行き詰まるのは必至。大手1社が破綻(はたん)しただけでも約300万人の失業につながる可能性があるとされ、市場では「政治家は事態の深刻さをまったく認識できていない」といら立ちの声が広がっている。
 米経済は昨年12月にリセッション(景気後退)入りしてから、次第に減速幅を拡大。調査会社ムーディーズ・エコノミー・ドットコムによると、10〜12月期は前期比5.5%のマイナス成長の見通しだ。同社の主任エコノミスト、ジョン・ロンスキー氏は、ビッグスリーが救済されなければ来年1〜3月期も景気の大幅な落ち込みが続くと予想。「米経済は1930年代の大恐慌以来のリセッションに陥るだろう」と警告する。 

【関連ニュース】
欧州株、大幅安=米ビッグ3救済法廃案で
アジア株も急落=ビッグ3救済決裂で
「ひどい状況」不安増大=円高、雇用整理…
円高で一段の収益減も=米ビッグ3破綻危機で
円、90円台前半=ロンドン外為

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081212-00000233-jij-int