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2008年12月12日(金) 21時43分

自民、脱KYなるか PT「国民の声をもっと吸い上げる」産経新聞

 自民党国家戦略本部の民意把握プロジェクトチーム(PT、座長・松野博一文部科学副大臣)は12日、国民の声をもっと吸い上げ、政府・与党の政策に反映させるよう促す提言をまとめた。来週にも細田博之幹事長を通じて麻生太郎首相に提出する。

 提言のタイトルは「国民と自民党の新たなパートナーシップ」。後期高齢者医療制度の導入や、平成20年度第2次補正予算案の国会提出先送りが、内閣や自民党の支持率低下を招いたことを踏まえ、「国民の声を聴く姿勢」を持つ政党へ脱皮するよう求めた。

 党の現状を「中核支持者の保守層、特に女性の支持が揺らぎつつある」「痛みを越えてたどり着ける生活が描かれないことに国民は不安を感じ、有言実行できていない政治、自民党に失望」と厳しく分析。有権者の意向の定点観測調査や、国会議員から地元の声を集め分析するよう提案した。

 自民党は伝統的に業界団体の声を「民意」ととらえる傾向が強かったが、提言は「組織に属さない民意をとらえる」ことが必要との問題意識を持っている。ただ、21年度税制改正では葉タバコ生産者の声で、自民、公明両党はたばこ税増税は見送った。「KY(空気が読めない)政党」からの脱却はなるか…。

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081212-00000611-san-pol