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2008年12月11日(木) 21時09分

<核再処理工場>金属棒曲がるトラブル 原燃毎日新聞

 日本原燃(青森県六ケ所村)は11日、試運転中の使用済み核燃料再処理工場で、高レベル放射性廃液をガラスで固化して閉じこめるガラス溶融炉内で、かくはん用に入れた金属棒が曲がるトラブルがあったと発表した。原燃は11月下旬、トラブルが続いたため試運転期間を11月から来年2月に3カ月間延長したばかりだが、今回のトラブルの影響でさらに延びる可能性がある。

 固化体製造は、漏斗(ろうと)型の溶融炉内で廃液と溶かしたガラスを混ぜ、下にある容器に流し込んで密封する。金属棒は炉の底にたまった白金族のルテニウムなどの堆積(たいせき)物質をかくはんし、流れやすくするために2種類用意され、うち取り付けられていた1本が変形した。

 11月下旬、金属棒がうまく動かなくなり、カメラを入れ確認した結果、L字型に曲がっていた。炉内が損傷した可能性もあり、原燃は11日に国に報告するとともに10日以内に原因や対策などの報告書を提出する。

【後藤豪】

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