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2008年12月11日(木) 20時39分

陛下のご心痛、「皇位継承、雅子妃報道など」と宮内庁長官読売新聞

 天皇陛下の胃腸に炎症が確認され、医師団が「ご心痛」によるとして日程軽減を求めたことについて、宮内庁の羽毛田(はけた)信吾長官は11日の定例記者会見で、「将来にわたる皇統の問題を始め、皇室にかかわるもろもろの問題を憂慮されている」と述べ、ストレスの中心に皇位継承問題があるとの考えを示した。

 療養中の皇太子妃雅子さまを巡る一部報道についても、「陛下は深く傷つかれた」と批判した。

 羽毛田長官は「私なりの所感」と断ったうえで、陛下は、現行制度下での安定した皇位継承への不安が「常にお心を離れることがない」と説明。適応障害で療養が続く雅子さまを巡り、「皇室そのものが妃殿下のストレス」「やりがいのある公務をされていない」とする一部報道についても、「皇室の伝統を受け継ぎ、時代の要請に応えて一心に働き続けてきた陛下の気持ちを逆なでするもの」と語気を強めた。

 また、昨年6月に十二指腸ポリープの切除手術を受けた皇太子さまや、雅子さまの健康面について「深く案じておられる」とし、ご夫妻の健康を日常的にチェックする医師団の責任分担を明確化するとした。

 陛下の負担軽減については、「ここ1か月程度は可能な限り、日程を軽いものにしたい」と述べるにとどめた。

 不整脈などで休養した陛下の病状について、医師団が9日、心身のストレスに起因する「急性胃粘膜病変」と推定されるとの検査結果を公表、年末年始の負担軽減を要請していた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081211-00000055-yom-soci