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2008年12月11日(木) 12時27分

<暴言>障害者に路線バス運転手 長崎・佐世保 毎日新聞

 長崎県佐世保市などで運行する西肥(さいひ)バスの男性運転手(46)が9日、停留所への止め方を注意した市内に住む障害者の男性(49)に対し「この人は文句を言うので有名で大変な人」などと、他の乗客がいる車内で言い放っていたことが分かった。運営する西肥自動車(佐世保市)は「不適切な発言があった」と謝罪し、運転手には同日、厳重注意した。

 男性は脳出血の後遺症で、歩行にはつえが離せない。男性は通勤のため、同市大塔町の停留所から乗車したが、バスの乗車口が歩道のガードパイプにかかる状態で停車したため、下車の際、運転手に「乗りにくい。もう何十回も苦情を言っている」などと抗議した。運転手は「しっかり止めたはずだ」と主張し、暴言を吐いたという。この時、乗客約10人がいた。

 バス停は、乗降用に歩道のガードパイプが約1.8メートルにわたって空いているが、運転手によってはバスの乗降口と大きくずれて停車することもある。男性は歩道とバスの間を横向きの体勢で歩かなければならず、体に負担がかかるという。

 男性はこれまで、複数の運転手に注意し、営業所にも改善を求めてきた。会社側も、10月に営業所の所長らが男性宅に出向き、運転手への指導の徹底を約束していた。同社は「運転手は反省しているが、プロとして許されない行為で大変申し訳ない」と話している。【近松仁太郎】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081211-00000033-mai-soci