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2008年12月11日(木) 13時15分

<健康食品>未承認医薬品成分で体調不良 個人輸入に注意呼びかけ毎日新聞

 やせる目的で米国から個人輸入した健康食品「ソロスリム」を飲んで気分が悪くなったと、国民生活センターに苦情が寄せられた。同センターで商品を調べたところ、国内未承認の医薬品成分シブトラミンと同様の作用がある成分が検出された。米国などではインターネットなどで売買される別の健康食品からも検出されており、センターは安易に買わないよう呼びかけている。

 シブトラミンは米国などで医薬品として承認され、肥満治療に使われる。血圧上昇や頭痛などの副作用があり、50人以上の死亡例もあるという。一方、日本では承認されておらず、厚生労働省は健康被害の恐れがあるとして注意情報を出している。

 苦情があったのは今年8月。滋賀県の50歳代の女性が、海外の代理店を通じてソロスリムを買った。カプセルを1錠ずつ4日続けて飲んだところ、動悸(どうき)や発汗が激しくなり、気分が悪くなったという。

 センターは、苦情のあった商品とインターネットで買った同型品、さらに参考のため中国からの輸入健康食品「御秀堂第3代養顔痩身カプセル」「唯美OB蛋白痩身素第3代」についてテストした。その結果、3種類の商品すべてから、シブトラミンか同様の作用のある医薬品成分が検出された。

 国民生活センターは「国内未承認の医薬品成分による副作用で健康被害が起きても、国内には救済制度がない。個人輸入はリスクが大きいことを知ってほしい」としている。【亀田早苗】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081211-00000012-maiall-soci