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2008年12月11日(木) 20時53分

開化陵周辺に江戸期の墓 宮内庁、研究者に初公開東京新聞

 宮内庁は11日、発掘中の奈良市の開化天皇陵(念仏寺山古墳)を考古学研究者らに初公開した。現場からは江戸時代の骨つぼの破片などが出土し、陵墓近くまで墓地だったことがあらためて確認された。

 古墳前方部の近くにある鳥居の建て替えに伴う発掘で、宮内庁が研究者側の要望に応じ見学を許可。研究者らは約30分間にわたり、調査区に立ち入った。

 研究者によると、1975年の鳥居の建て替え工事で江戸時代の骨つぼやひつぎが出土。今回も同じ場所を発掘し、同時期の骨つぼの破片や寛永通宝が見つかった。貴人にかざす傘をかたどった5世紀ごろの蓋形埴輪の破片も1点出土したが、公開されなかったという。

 日本書紀や古事記には、初代の神武天皇から9代目の開化天皇までは具体的な記述が少なく、実在したかどうか疑問が持たれている。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008121101000797.html