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2008年12月11日(木) 02時34分

<北朝鮮>謹慎か? 宋大使と連絡取れず 日本当局毎日新聞

 【北京・西岡省二】日朝国交正常化交渉を担当する北朝鮮の宋日昊(ソンイルホ)大使(53)が10月以降、日本側と連絡が取れない状態になっていることが10日、北京の外交関係者の話で分かった。宋大使は対日交渉に絡んで謹慎状態に置かれているとの情報もあり、日本側は確認を続けている。

 宋大使は8月11〜12日に中国・瀋陽で開かれた日朝実務者協議に出席。9月上旬には平壌で一部メディアの取材に応じた。だが、翌月から日本側との連絡が途絶え、「伝言を残しても返答が一切届かない状態」(日朝交渉関係者)という。

 10月には朝鮮総連幹部や日朝国交促進国民協会のメンバーらが相次いで訪朝したが、その際にも本来応対するはずの宋大使は現れず、金哲虎(キムチョルホ)外務省アジア局副局長や李炳徳(リビョンドク)外務省日本担当研究員(副局長級)が代行したという。

 北京の外交関係者によると、宋大使は対日交渉前に自国の方針を日本側に知られたなどの理由で、指導部から「自己批判」を命じられているとの情報が寄せられているという。

 宋大使は外務省アジア局副局長などを経て、06年2月の日朝包括並行協議以後、交渉担当大使。90年の金丸信元自民党副総裁らの訪朝や04年の小泉純一郎首相(当時)の訪朝にかかわった。90年代後半にも日朝交渉での発言が引き金となって更迭されたといわれる。

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