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2008年12月11日(木) 19時53分

革新的医薬品開発へ加速 BT戦略推進官民会議で強化策東京新聞

 生命科学分野関連の閣僚や有識者でつくる「BT(バイオテクノロジー)戦略推進官民会議」は11日、新型万能細胞「iPS細胞」などを活用した革新的医薬品の速やかな開発など、日本の今後5年程度のバイオテクノロジー強化策を掲げた指針「ドリームBTジャパン」をまとめた。

 2002年に策定された「BT戦略大綱」の更新版。深刻化した食料、エネルギー問題などの解決策として遺伝子組み換え作物研究の推進も盛り込んだ。ただ「社会的受容が不可欠」として、そのための行動計画を今後、作業部会で策定することになった。

 官民会議座長の本庶佑・総合科学技術会議議員は「遺伝子組み換え技術への国民の理解を深めないと、日本の科学技術や社会生活に悪影響が出かねない」と話した。

 強化策は11項目。研究基盤強化のための関連予算の拡充や、知的財産の専門家育成、国民の健康志向の高まりに応える「高付加価値食品」の開発も挙げた。食料と競合せず効率的に生産できるバイオ燃料の技術開発なども進める。

 官民会議は科学技術担当、文部科学、厚生労働、農林水産、経済産業、環境の各相と18人の有識者で構成する。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008121101000776.html