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2008年12月11日(木) 19時17分

教科書検定審が透明化策を了承 議事概要の公表柱に東京新聞

 教科書検定審議会のワーキンググループの会合が11日開かれ、検定過程で教科書調査官が作成する調査意見書や部会の議事概要の事後公表を柱とする検定作業の透明化策を盛り込んだ報告案を審議、大筋で了承した。年内にまとめ、塩谷立文部科学相に提出する。

 また、授業時間数が増える新学習指導要領に対応するため、これまでの“スリム化”から転換。「発展的な学習内容」の記述分量制限を撤廃し、反復学習しやすいように、記述内容の重複も認めるとした。

 検定審は、沖縄戦の集団自決の記述をめぐる問題で、審議過程の不透明さが指摘されたため、改善策を検討。しかし、部会自体の公開や詳細な議事録の作成は「静かな審議環境を確保する」として見送ったため、報告案には批判も出ている。

 案では、検定審委員がどの部会や小委員会に所属しているかや、教科書調査官の職歴を公表するとした一方で、教科書会社に対して、申請内容などの情報管理の徹底を求めている。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008121101000716.html