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2008年12月11日(木) 15時03分

岐阜市長が辞職 立命館誘致「困難」で東京新聞

 学校法人立命館(京都市)の中高一貫校誘致のため、岐阜市が市立岐阜商高を廃止する計画で、市議会は11日、計画推進を求める請願を不採択、市岐阜商の当面の存続を求める請願は採択した。立命館が求める来年3月までの市議会の賛成が難しく、誘致は困難な状況となった。これを受け、誘致を推進してきた岐阜市の細江茂光市長(60)は同日、市長の辞職願を市議長に提出した。

 細江市長は午後2時から会見し「市長選を通じて誘致の問題で民意を問いたい」と、出直し選に出馬する意向を示した。

 同市長は2006年から、立命館岐阜高設置のため、市立岐阜商高を廃止して土地を無償貸与する計画を推進してきた。

 しかし、市岐阜商同窓生らを中心に市民の間で根強い反対が起きた。一部の地元経済人は計画に賛同し、誘致の請願を提出。「教育熱心な都市との印象を高め、人口増も期待できる」としたが、9日の市議会文教委員会は市岐阜商の廃止を前提にしていることを問題視して不採択にした。

 11日の本会議でも同様の反対意見が相次いだ。同時に市岐阜商同窓会が提出した当面の存続を求める請願は文教委の報告に沿って採択した。

 細江市長は岐阜市出身。三井物産勤務から、選挙違反の責任を取って辞職した前市長の出直し選挙となった02年2月の市長選で初当選。現在2期目。

(中日新聞)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008121190140142.html