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2008年12月11日(木) 10時24分

たばこ増税を見送り…与党の調整つかずスポーツ報知

 与党は11日、2009年度税制改正で、社会保障費の抑制幅を2200億円より小さくするための財源として検討していた「たばこ増税」を見送る方針を固めた。政府は増税を目指したが、自民、公明両党の税制調査会で反対意見が強く、調整がつかなかった。

 自民党税調幹部は同日、「2200億円とは関係なく、国民の健康のため中期的に(たばこ増税について税制改正大綱に)書く」と述べ、増税は10年度以降の課題と位置付けた。

 09年度の概算要求基準では、年金など社会保障費の自然増を2200億円抑制する必要があるが、新たな財源が確保された場合は見直せる。

 政府、与党内で、たばこ税を1本3円程度引き上げて財源に充てる案が浮上。政府は予算編成の基本方針に、たばこ増税を念頭に新たな財源の検討を打ち出した。

 しかし自民党税調では、たばこ消費減少による葉タバコ農家や販売店への悪影響を懸念する声が噴出。公明党税調でも「大衆課税」として慎重な空気が強まった。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20081211-OHT1T00168.htm