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2008年12月11日(木) 02時34分

小林さんらメダル受け取りにっこり…ノーベル賞授賞式スポーツ報知

 世界中の科学者が一度は夢見るノーベル賞のひのき舞台に、日本人科学者3人が同時に立った。史上初めて日本人4人の同時受賞となった10日のノーベル賞授賞式。妻の体調を理由に欠席した南部陽一郎さん(87)を除く物理学賞の小林誠さん(64)ら3人は歴史が醸し出す荘厳な雰囲気の中、笑顔を浮かべながらメダルを受け取り、現代科学を築き上げてきた歴代受賞者の仲間入りを果たした。

 ストックホルム中心部のコンサートホールのステージ最前列にえんび服姿で並んだ3人。やや緊張した表情でそれぞれの授賞理由に聞き入り、カール16世グスタフ・スウェーデン国王からノーベルの顔が彫られた金メダルと賞状を授与された。

 最初に受賞した小林さんは国王の前に進み、力強く握手。メダルを受け取った瞬間、にっこりと笑みを浮かべた。

 小林さんとともに、ノーベル賞委員会の男性委員から「心よりお喜び申し上げます」と異例の日本語で祝福を受けた物理学賞の益川敏英さん(68)は、やや緊張した表情で口を真一文字に結び、会場に向かって2度礼をした。

 ひたすら生物の発光の謎を追い求めてきた化学賞の“クラゲ博士”下村脩さん(80)は「その独自性に尊敬の念を抱きます」とやはり日本語で紹介され、笑顔でメダルを手にした。

 授賞式を生中継したスウェーデンのテレビは、着物姿で客席の最前列に座った益川さんの妻明子さんと小林さんの妻恵美子さんら受賞者の家族をアップで映し、「着物」を紹介。下村さんの妻明美さんはドレスをまとって式に臨み、それぞれの夫の晴れ姿を誇らしげに見守った。(共同)

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20081211-OHT1T00121.htm