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2008年12月11日(木) 21時47分

<オシム氏>協会のアドバイザー、年内で引退毎日新聞

 サッカー日本代表の前監督、イビチャ・オシム氏(67)が日本協会のアドバイザーを年内限りで退くことが11日の協会理事会で決まった。オシム氏は昨年11月に脳梗塞(こうそく)で倒れて代表監督を退任。今年5月にアドバイザー契約を結んだ後は、リハビリに取り組むかたわら、代表戦やJリーグを視察したが、体調を考慮して年末に切れる契約を更新しないことになった。

 オシム氏は理事会で退任のあいさつをした後、「一番は私の体の状態」と説明した。生死の境をさまよったとは思えないほどの回復を見せたが、まだストレスは極力避けた方がいいと医者から忠告を受けている。一方で「治療して良くなる可能性はある。そうなれば、別の仕事ができる」と現場への愛着をのぞかせた。

 また、オシム氏は「監督時代にやり残したことがある。病気にならなければ、もっといろんなことが実現できた」と無念さをにじませながらも、日本のワールドカップ(W杯)予選突破は「大丈夫でしょう」と太鼓判を押した。「(W杯開催地の)南アフリカでは、世界の記憶に残るような何かを成し遂げてほしい。その潜在能力がある。自分たちを信じてほしい」。日本サッカー界に大きな足跡を残した老将は、かつての教え子たちに向けてエールを送った。【安間徹】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081211-00000122-mai-socc