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2008年12月10日(水) 01時11分

PCI事件、ベトナム当局が収賄容疑で立件へ読売新聞

 【バンコク=田原徳容】ベトナムでの政府開発援助(ODA)を巡る大手コンサルタント会社「パシフィックコンサルタンツインターナショナル」(PCI)による贈賄事件で、ベトナム捜査当局は9日、PCIにわいろを要求し、多額の現金を受け取ったとされるホーチミン市のフイン・ゴック・シー業務管理局長について、同国の刑法に基づく収賄容疑で立件する方針を固めた。

 在ハノイ消息筋などによると、捜査当局は、主に日本側の捜査資料から判明したPCIとシー局長の贈収賄疑惑について、ホーチミン市を東西に走る幹線道路建設などの公共事業に関する刑事事件と認定。立件手続きを進めることを決めたという。今後は、局長の起訴を視野に詰めの捜査を行う模様だ。当局がPCI側も贈賄容疑で捜査するとの情報もある。

 この事件では、PCIの前社長・多賀正義被告(62)ら4人と法人としてのPCIが、シー局長にわいろを渡したとして不正競争防止法違反(外国公務員への贈賄)罪で起訴され、初公判で起訴事実を認めている。また、日本政府はベトナムに対する新規のODAを一時凍結している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081210-00000005-yom-int