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2008年12月10日(水) 00時06分

益川さん、戦争体験と平和への思い語る読売新聞

 【ストックホルム=阿利明美】10日にノーベル物理学賞を受賞する益川敏英・京都産業大教授(68)が9日午前(日本時間9日夜)、記者会見し、戦争体験と平和への思いを語った。

 益川さんは、幼稚園のころに焼夷弾(しょういだん)が名古屋市内にあった自宅に命中した体験に触れ、「不発弾で一家は助かったけれど……」と目を潤ませた。原爆開発を米大統領に進言した物理学者のアインシュタインらが第2次大戦後、平和活動を始めたことについて「先頭には立てないが、自分でできる協力をしたい」とも話した。

 同日午後には、物理学賞を同時受賞する小林誠・日本学術振興会理事(64)、化学賞の下村脩・米ボストン大名誉教授(80)も加わって記者会見。下村さんは前日の記念講演で焼け野原となった長崎の写真を最初に示したことについて、「戦争で幸い生き残り、そこから初めて人生が始まった」と振り返った。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081210-00000000-yom-sci