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2008年12月10日(水) 22時39分

ノーベル平和賞授賞式、アハティサーリ氏「紛争解決できる」読売新聞

 【ストックホルム=大内佐紀】2008年ノーベル平和賞の授賞式が10日、ノルウェーの首都オスロの市庁舎で開かれ、インドネシアやコソボなどでの紛争調停に携わってきたマルッティ・アハティサーリ前フィンランド大統領(71)に受賞証書や賞金1000万スウェーデン・クローナ(約1億1300万円)が贈られた。

 アハティサーリ氏は受賞記念演説の中で、30年以上にわたってアフリカなど各地域で紛争調停を行ってきた自らの体験を踏まえ、「解決できない紛争はない」と断言。現在、最も調停を必要とする地域として中東をあげ、オバマ次期米大統領が「就任後の最初の1年間、中東和平に優先的に取り組むよう期待する」と述べ、和平プロセスの加速化を促した。また、昨今の世界金融危機のため、発展途上国に対する援助を減額することのないよう国際社会に求めた。

 アハティサーリ氏は1994〜2000年、母国で大統領を務めた後、民間活動団体(NGO)「クライシス・マネジメント・イニシアチブ(CMI)」を主宰している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081210-00000077-yom-int