記事登録
2008年12月09日(火) 18時57分

【天皇陛下の検査結果会見】(4完)誕生日、年末年始のご日程…「思い切って軽いものに」産経新聞

 《金沢一郎皇室医務主管》心身のストレスが今回の出来事と関係しているのではと指摘があったが、一般的にはそれでいいが、陛下の場合は色々なことに心を遣われ、心を痛められておられる。むしろ「ご心労」「ご心痛」と呼んだ方がよい気がする。

 陛下はこれらのご心労とご心痛にずっと耐えていらっしゃる。これが大きな問題だ。一方で、「陛下はご公務が忙しいから、日程が詰まっているからこんなことになる」と単純には考えないでほしい。

 (平成17年6月に慰霊のため)サイパンに行かれたときのことを考えていただきたい。確かに身体的にはご負担があったかもしれないけれど、思いがやっと果たせたという部分もお有りだったと思う。そういうものも含めて「ご公務が大変だ」「日程が詰まっていすぎる」というだけでは事は解決しない。

 われわれとしては(精神的な)ご心痛と、(肉体的な)ご負担の両方をできるだけ軽くする方向で努力をしながら、先ほど両先生がおっしゃったような今後の医学的な経過を、注意深くフォローさせていただきたいと思う。

 そういう観点から、取り敢えずは身体的なご負担を軽減していただくため、しばらくの間は大事をとって、天皇誕生日とか、年末年始のご日程などを思い切って軽いものに変えていくことが大事だと思う。

 なお、陛下が耐えておられると言いました心痛とか、負担軽減の具体的な対策については、われわれの見解を踏まえて、宮内庁長官から所見が述べられることになると聞いている。

 《記者》例えば天皇誕生日の一般参賀をどうするとか…。

 《金沢医務主管》具体的なことは長官にお任せだ。

 《記者》ドクターとして長官に提言しているのか。

 《金沢医務主管》耳打ちはしている。

 《記者》何が心痛で、何が心痛でないのか。

 《金沢医務主管》天皇陛下は世界に1人しかおられない方。憶測するわけにはいかないが、見ていてそういう気がする。

【関連記事】
【天皇陛下の検査結果会見】(3)不整脈と腹部の違和感「相互関係は不明」
【天皇陛下の検査結果会見】(2)腹部の違和感「投薬治療とストレス軽減が必要」
【天皇陛下の検査結果会見】(1)不整脈の原因「心身のお疲れとも説明できるのでは」
天皇陛下、胃と十二指腸に炎症 ご公務軽減も
天皇陛下がご公務復帰 皇后さまと国際生物学賞授賞式にご出席

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081209-00000568-san-soci