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2008年12月09日(火) 18時16分

【天皇陛下の検査結果会見】(3)不整脈と腹部の違和感「相互関係は不明」産経新聞

 《記者》12月2日の血圧上昇はどういう原因が考えられるのか。

 《名川先生》永井教授の方が詳しいと思うが、素人的な考えを言うと、胃にびらんができると痛みも有ったと思う。人間の体は苦しい状況にあると、防御反応として血圧を上げることは考えられる。2日夜の血圧上昇に反映されたのかもしれない。

 《記者》2日に拝診したのは先生か。

 《名川先生》私ではない。侍医さん。実際にお会いして腹部触診をしたのは5日。

 《記者》心身のストレスがあった時点から、発症するまでの期間は。

 《名川先生》一般的な考えでは、ストレスの度合いにもよるが、非常に短ければ時間単位。例えば拘禁されて、嫌なことが3時間ぐらい続くと、人間の体は胃の方から反応する。長ければ1カ月、2カ月の単位になると思う。

 《記者》今年と昨年の定期検診では確認されなかったということだが、その前はどうだったか。

 《名川先生》少なくともここ数年の定期拝診ではなかった。ただ、びらん性胃炎とかはあるときにフッと起こって、徐々に良くなるので、定期拝診でなかったからといって、ずっとなかったとはいえない。

 《記者》上室性不整脈とAGMLはどのような関連があるのか。

 《永井先生》時期的には不整脈が前にあった。不整脈のころには胃の症状は訴えていらっしゃらなかった。前期症状としてみられたのかなと理解している。基本的には心身のお疲れがあったことだと思う。

 《記者》不整脈とAGMLは別々に起きたと考えられるのか。

 《名川先生》根本的な部分として精神的、肉体的なストレスがあって、それが上室性不整脈とか胃の病変に反映されたということで、両者が相互に関係しているかはまったくわからない。

 《記者》押さないと分からない程度の痛みなのか。

 《名川先生》胃粘膜にびらんができたり、出血が起きたときは、強く押さない限りは痛みは出ない。痛覚神経がそこまでいっていないので。

 《記者》改めて診断を分かりやすく説明すると。

 《名川先生》胃から十二指腸にかけて、びらんと出血斑が見られた。胃の粘膜が削れるのがびらん。

 《記者》潰瘍(かいよう)まではいっていないのか。

 《名川先生》潰瘍は粘膜を超えたとき。状況が進んでいれば潰瘍に進む。

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