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2008年12月09日(火) 18時40分

リーガロイヤルホテル、食材の産地を表示 ホテル業界でも情報開示はじまるMONEYzine

 東京・六本木の裏通りにある日本料理屋の「炉端・日本料理 鬼石」ではすべての食材の産地や生産者を同店を訪れた客に開示している。接待にもよく使われる同店では消費者の食の安全志向の高まりに情報開示することで応えている。都内ではこうした食材の産地を開示するレストランが増えている。高級料亭として認知されていた船場吉兆が昨年に地鶏の産地偽装などの事件を起こしてからは高級店だからといって消費者の信頼を勝ち取れるわけではなくなったからだ。

 中国産ウナギの産地偽装や汚染米、商品の賞味期限の捏造などが相次ぎ、食の安全について消費者はこれまでになく敏感になっており、レストランのみならず食品を扱うすべての業者は消費者に安全性を理解してもらうための対応に追われている。

「リーガロイヤル」などのホテルチェーンを運営するロイヤルホテルは、09年春から系列ホテルの飲食店で使われている食材の産地表示を始めるという。ホテルの飲食店では珍しい取り組みだ。ホテル関連の不祥事では昨年11月に那覇市の沖縄都ホテルがやんばる地鶏の産地偽装した件が記憶に新しいが、同業者で起こったこうした事件を防ぐため、またホテルでの食事の安全性を消費者にアピールするためにロイヤルホテルでは食材の産地を調達先からの関係書類の提示などで確認できたものを使い、また店頭やメニューで説明する。国内の中堅ホテルチェーンのこうした取り組みはホテル業界にも影響を与えそうだ。

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