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2008年12月09日(火) 21時01分

ソニー、正規・非正規あわせ1万6000人の大リストラへスポーツ報知

 ソニーは9日、2009年度末までにエレクトロニクス事業の正規社員約16万人の5%に当たる約8000人を削減するほか、全世界の非正規社員も8000人規模で削減すると発表した。削減規模は合計で1万6000人となり、異例の大規模リストラとなる。日本の本社を含む全世界での事業所などが人員削減の対象となる。国内外の製造事業所の統廃合も進め、09年度末までに1000億円以上のコスト削減を目指す。

 世界的な金融危機の影響で薄型テレビなどの需要が落ち込み電機業界の業績は低迷しており、リストラで収益改善を急ぐ。国内でも自動車や電機大手の間で、大規模な人員削減が進み、景気の下押し圧力が一段と強まりそうだ。

 製造事業所については、09年度末までに現在の世界57拠点から、約1割を削減する。まずはフランスなど海外拠点2か所を年内に閉鎖する方針。

 また、エレクトロニクス事業で09年度の投資を、6月発表の中期経営方針より3割減らす。欧州市場での液晶テレビの生産拠点であるスロバキア・ニトラの工場の増産投資を延期するほか、半導体生産の外部委託も進め、コスト削減を図る。今後、不採算事業の縮小や撤退も進める。

 ソニーの原直史業務執行役員は「世界同時不況で事業環境は厳しい。逆境を乗り越えるため収益改善策を迅速に進める」としている。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20081209-OHT1T00236.htm